

看護部長あいさつ
私は、平成4年5月より当院に勤務し、一般病棟勤務、外来、障害者病棟等を経て、令和4年4月に医療安全管理室異動となり今回4月1日より、伊比禮まり子看護部長の後任として、看護部長に就任いたしました。もとより微力ではございますが、皆様のお力添えを頂き、職務に精励する所存です。肝属郡医師会立病院は、「地域住民の健康管理のために地域医療の質と医療人の質のたゆまぬ向上を目指す」との理念に基づき昭和56年に開設されました。看護部においては、「思いやり」と「優しさ」を持って、地域の皆様に信頼される看護の提供を目指しますとの理念を目指し、人材育成と教育に取り組んでまいります。
当院には現在、皮膚排泄ケア認定看護師、緩和ケア認定看護師、呼吸器関連特定看護師、血糖コントロール関連特定看護師が在籍して活躍しております。さらに、このような専門性の高いスキルを持った看護師を育成し、地域の皆様のお役に立てるように活躍の場を広げていきたいと考えております。質の高い看護を提供するために、人材育成と人材の有効活用への取り組みをさらに強化しつつ、医療チームの一員として看護部組織が病院運営と地域医療に貢献できるよう努力したいと考えます。これからも、皆様からのご指導、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。また、人口減少に伴う過疎化、独居世帯の増加などの社会問題もますます深刻になってきております。今後どのような生活の場所を選ぶのか、どのような医療・介護を望むのか、個人が、家族が、地域が、国が真剣に検討していかなければならない時代になっています。一緒に考えて歩んでいける医師会立病院の看護部でありたいと思います。
看護部理念
「思いやり」と「優しさ」を持って、
地域の皆様に信頼される看護の提供を目指します。
基本方針
- 倫理観に基づいた誠実な看護を提供します
- 医療安全を推進して安心して療養生活が出来るような環境を提供します
- 専門職として自覚と責任を持ち、自己研鑽に努め、質の高い看護を提供します
- 地域連携を推進し、地域住民のニーズに応える看護を実践します
- 接遇の向上を図り、地域住民に満足される患者サービスを目指します
看護部の概要
看護単位
病棟が3単位で、他に外来・(診療科・手術室・検査・サプライ)・透析室で構成されています。
看護部職員数(令和5年4月1日現在)
全体110名
内訳:看護師75名 准看護師9名 看護補助者22名
臨床工学技士4名
勤務体制
病棟:2交代制 夜勤専従勤務あり
外来・透析:日勤(夜勤なし)
看護提供方式
患者受け持ち制 プライマリーナーシング(+機能別看護)それぞれの長所を取り入れて・・
稼働病床数と看護職員の配置基準等について
(令和5年4月1日現在)
入院基本料区分 | 稼働病床数 | 看護単位数 | 看護職員の配置基準届出区分 |
---|---|---|---|
一般病棟 | 54 ※注1 | 1 | 急性期一般入院料4 |
障害者施設等 | 60 | 1 | 10対1入院基本料 |
医療療養病棟 | 36 | 1 | 20対1入院基本料 |
※注1 地域包括ケア病床36床を含む
看護部委員会活動
委員会活動方針
看護部理念に基づき、より良い看護実践のために、看護の質の改善、安全の確保、看護部職員の育成支援のために活動を行います。
看護部委員会活動について
看護部では、安全で質の高い看護を目指して、看護業務、教育に関する主体的な委員会活動を行います。
令和5年度のプロジェクト活動は地域看護・介護職の連携の充実を図るために、看護職による地域連携会議「たんぽぽ会」の継続、看護主任チームを中心に教育企画委員会、退院支援チーム、看護倫理委員会(再)を発足し、活動をスタートします。
診療支援システム
電子カルテシステム本稼働平成16年(2004年3月)
平成24年(2012年)電子カルテシステムリニューアル
平成28年(2016年)スポットモニタシステム導入
令和元年(2019年)電子カルテシステムリニューアル
新しい電子カルテの特徴、ツールを利用して情報を活用し、看護に繋いでいけるように取り組んでいきたいと思います。
教育理念
「地域住民に信頼される、
看護専門職として
役割と責任を果せる人材を育成します」
教育方針
- 専門職業人として必要な知識・技術・態度を習得し、根拠に基づいた看護の提供ができる看護師を育成する
- 病院・看護部の方針に沿って、組織人として、個々の役割を目指して行動できる人材を育成する
- 倫理的視点を持った看護実践ができる教育体制を整備する
教育・研修
- 看護部教育研修計画に基づいて実施
- 研修、出張費用は病院負担で出席
院内教育
集合教育(教育研修委員会主催・各種委員会主催・病院主催)
クリニカルラダーシステム
看護部実践的研究院内発表会・各部署より発表 (年1回 9月)
看護補助者研修(看護補助者教育計画に基づいて実施)
院外教育
各種学会 看護協会主催(全国、県、支部主催)
短期、長期の研修会・・臨床指導者講習会他
看護管理者研修・・ファーストレベル、セカンドレベル、サードレベル研修、医療安全管理者養成研修他への計画的参加により、管理的視点の育成を実施
認定看護師等 専門分野の研修支援
新人看護職員研修
新人看護職員研修ガイドラインに沿って、新人看護職員研修プログラムを作成、研修を実施しています。
プリセプター制度の導入、実施指導者・教育担当者・他部署の責任者など連携し組織が一体となり新人看護職員の育成を行っています。
又、看護協会大隅支部での新人看護職員育成のための同研修に参加しています。
中途採用者研修プログラム
中途採用者・部署異動者・長期間休職後の職場復帰対象者などがスムーズに職場になれるように支援計画がある
看護補助者研修プログラム

就業支援
ライフサイクルに合わせて生涯にわたって仕事ができる勤務体制、環境づくりに取り組んでいます。
学業支援
仕事をしながら学業にも専念できる勤務体制「常勤・パート(要望に応えて、働ける時間帯の調整)・夜勤専従など」
多くのスタッフが仕事をしながら通信制看護学校への通学、看護補助者として働きながらホームヘルパー2級講座受講、介護福祉士の資格取得を目指しています。
又、当院では看護師の資格取得を支援するための奨学金制度を設けております。資格取得を目指しておられる方は、是非、ご一報下さい。
看護部における資格取得
- 緩和ケア認定看護師
- 皮膚・排泄ケア認定看護師
- 看護管理ファースト・セカンドレベル研修(毎年受講)
- 医療安全管理者養成研修(毎年受講)
- 臨床実習指導者講習会受講
- 特定科学物質四アルキル鉛等作業主任者
- 内視鏡技師
- 透析技術認定士
- 呼吸療法認定士
- 第2種滅菌技士
- フットケア指導士
- 認知症ケア専門士
- 看護師特定行為研修「血糖コントロールに係るインスリンの調整」「呼吸器関連6行為3区分」
氏名:宮田 和世
所属:外来・中央材料手術室 師長
区分:血糖コントロールに係るインスリンの調整
氏名:新原 喜代子
所属:4階病棟 師長
区分:呼吸器関連6行為3区分

氏名:延時 玉美
所属:1階外来 主任
分野:皮膚・排泄ケア認定看護師(2012年取得)

氏名:大塚 茜
所属:3階病棟
分野:緩和ケア認定看護師(2017年取得
医療安全管理者(看護師長)髙田 美穂子
今年度から医療安全管理者となりました。院内ラウンド、インシデントの分析を深めて、対策を行い、よりよい療養環境を提供出来るように取り組んで行きたいと思います。
2023年度の委員会活動目標として
1)巡視等行い転倒防止に努める
2)インシデント分析の定着
の2項目を設定し、活動の活性化を図っていきます。
看護部のビジョンである「患者様、地域に信頼される看護」を提供するため、外来では、看護の専門性を発揮できるよう学習し、患者さんの診察や検査がスムーズに進むようにサポートしています。また、3カ月勤務表の作成を行い、計画的な年休取得(70%取得+リフレッシュ5日)のWLBを意識した職場環境の整備を行い、働きやすい環境づくりを行っています。
透析室は3階の西側に位置し、窓から錦江湾が一望でき、開放的で明るい環境です。透析ベッド数は18床(個室1床)あり、各ベッドに液晶テレビ(無料)が設置、希望される方には昼食の提供(有料)も行っています。月水金は2クール(午前午後)火木土は1クール(午前)行っています。最南端の透析施設という事で旅行や帰省透析の方にもご利用いただいています。
地域(錦江町・南大隅町)の高齢化に伴う問題の一つとして通院手段の不便性がありますが、少しでも自宅から通院できることを考え当院の送迎バスを利用して通院されています。また、保健師、MSWと連携を図りながら必要な患者様には介護サービスの情報提供を行っております。
医師2名および看護師5名・臨床工学技4名で受け持ち看護体制をとっており個人に合わせた治療・ケアの提供をしています。1年を通して定期的な検査を行い合併症の予防・早期発見に努めています。また、メンテナンス目的のシャントPTAを定期的に行い、よりよい治療が行えるよう医師と連携をとっています。私たちスタッフは患者様とのコミュニケーションを大切にし、患者様のニーズにあったケアを目指し透析治療を円滑に受けられるように努めています。
2階病棟は医療療養型病棟で、病床数は33床、看護師9名、看護補助者8名(内、介護福祉士5名)で日々の業務を行っています。患者様の病態は安定しても介護者の高齢化、独居、医療行為、介護負担等の理由により、在宅への退院が困難な患者さまがほとんどを占めています。このように長期療養を余儀なくされている患者さまに対し、リハビリカンファレンスや多職種カンファレンスで患者様の情報交換、情報共有を図っています。安心、安全な看護、介護のため看護師、介護福祉士、看護補助者のチームワークで細やかなケアを心がけています。
3階病棟は一般急性期(DPC)病床18床、地域包括ケア病床36床の病棟です。スタッフは看護師24名、准看護師2名、看護補助者10名で毎日元気に、チーム力を発揮しながら患者さまのケアを行っています。当院は鹿児島県高齢化率1位の地域にあり、唯一入院受け入れのできる病院でもあります。独居や認知症、退院後受け入れ先がない患者さまも多く、地域と連携した多職種カンファレンスを行い患者様のよりよい生活につながるよう努力しています。疾患の特性として、PTAなどの手術や化学療法があります。その他に内科疾患では、心不全、脳梗塞、呼吸器疾患、血液疾患などがあり、外科疾患では胃・肝・大腸がんなどがあります。日々多様な患者さまに対応できるよう、院外研修やe―ラーニング研修で看護の専門職として知識・技術を学び、患者さまが安心、安全な入院生活が送れるよう、取り組んでいます。
大きな空と青い海を一望できる4階病棟は、病床数60床の障害者病棟で、神経難病である筋萎縮性側索硬化症(ALS)やパーキンソン病などで人工呼吸器を装着されている患者さまや、病気のため自力での活動が困難でベッド上での生活を
余儀なくされている患者さまが多く入院・療養されています。
看護師26名、准看護師3名、看護補助者4名勤務しており、長期に入院療養生活を送っていらっしゃる患者さまやそのご家族の
思いを大切に、そのニーズに出来る限り答えられるよう、リハビリスタッフやソーシャルワーカーなど、院内の様々な
職種と連携しながら協力し、ケアを行っています。
また、神経難病などの疾患やその看護、人工呼吸器看護などについて
院内研修や院外研修に積極的に参加し、理解を深めスキルアップを図り、患者さまが安心安全に療養できるよう取り組んで
います。