遅れ馳せながら新年明けましておめでとうございます。コロナ渦の中、過ごしたお正月はいかがだったでしょうか。２０２０年春から新型コロナウイルスにより、世界中に変化が起こりました。政治、経済、社会は激しく変わりましたが、当然医療の世界でも大きく変わりました。当院においても感染対策に力を入れ、鹿児島県、大隅地域の各医師会と連携、ご協力頂き準備してきました。その間、地域の方々からの物心両面にわたり、温かいご支援を頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。

人が動く以上、感染地域の拡大は予想されましたが、当地域でも新型コロナウイルス感染者が確認されました。当地域は県内でも高齢化率が高い地域ですので、感染が広がりやすく、重症化しやすいと懸念しています。その時点で最良と思われる対策を取り、情報を集めて柔軟に対応してきたと考えていますが、世界中でこのような事象が起こったことは初めてですので、正解が見つからないのではないでしょうか。

平成２８年より開始しました病院建て替え計画策定についてですが、当初の計画より多少の遅れが生じていますが、インターネットを使ったウェブ会議などで進めています。錦江町、南大隅町、鹿児島県とも協議を進めていく計画です。

さて、今年は丑年です。もともと十二支は動物ではなく、植物の成長過程を示す様子を表しています。丑は十二支の二番目で子年に蒔いた種が芽を出して成長する時期とされており、先を急がず目前のことを確実に進めることが将来の成功につながっていくと言われています。マスク着用・手指消毒はもちろん、エビデンス（科学的根拠）が得られている感染対策は確実にし、新しい情報を取り入れ、その先に見える未来に向かって先を急がず進める。そんな年にしなければなりません。

今年も職員とともに地域医療の為になお一層の努力を重ねたいと思います。皆様のお力添えをお願い申し上げますとともに、皆様におかれましても幸多い一年でありますように心からお祈り申し上げます。

 

肝属郡医師会立病院
管理者・管理担当副院長　　西田　卓爾